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【第二弾】1500年の時を経て姿を現した「木製はにわ」を後世に伝えたい​

カテゴリー:伝統・文化・歴史 

main_img 達成

寄付金額 2,038,000

127.3%

目標金額:1,600,000

達成率
127.3%
支援人数
105
終了まで
受付終了

大阪府羽曳野市(おおさかふ はびきのし)

寄付募集期間:2024年10月28日~2025年1月25日(90日間)

大阪府羽曳野市

プロジェクトオーナー

羽曳野市は、古くは旧石器時代からの連綿とした多くの歴史遺産を持つまちであり、世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の古市古墳群も市域に存在しています。
羽曳野市では「地元の文化財は地元で護る」決意ではありますが、文化財保護の取り組みは、調査だけでなく、文化財の保存や修繕、活用のための史跡地の買上げなど多くの事業があり、財政的な負担は大変大きい状況です。
それぞれの地で暮らした人々の痕跡から文化・文明の成長や、私たちの祖先をよりよく知るためにも、本事業を継続していきたいと考えております。
皆様からのご寄附をお待ちしております。

ふるさと納税で
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ふるさと納税とは、ふるさとや応援したい自治体に寄付できる制度です。
控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

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結果:-

1500年の時を経て姿を現した「木製はにわ」を後世に伝えたい​

2022年、羽曳野市に姿を現した貴重な文化財「木製はにわ」

世界遺産の構成資産でもある国史跡峯ヶ塚古墳

峯ヶ塚古墳は、大阪府で唯一の世界遺産「百舌鳥・古市古墳群」の構成資産です。
国の史跡にも指定されている一方、宮内庁が管理する「陵墓」には含まれておらず、現状は羽曳野市が管理しています。
このため、発掘調査の実施が可能で、昭和62年から現在まで続く発掘調査により築造当時の姿が明らかになりつつあります。また石室からみつかった豪華な副葬品をはじめ、3,700点にも上る出土品を誇る学術的にも貴重な古墳です。

全容を現した木製はにわ​(全長約3.5メートル)

令和3年の発掘調査で発見されるも取り出せず、翌令和4年の再調査でようやく取り出された大型の「木製はにわ(石見型木製品)」は、粘土層による保護のおかげで、1500年の間朽ちることなく現代にその姿を現しましたが、外気に触れた瞬間から劣化が始まり、そのままの状態ではやがて朽ちてしまいます。そのため、劣化を防ぐ「保存処理」が必要となります。

希少な「木製はにわ」を保存する取り組みについて​

前回のふるさと納税によるご支援で木製はにわ保存のための前処理を行いました。

洗浄を行った木製はにわ
筆を用いて手作業で汚れを落としていきます
洗浄作業と計測作業を同時に行う

令和5年度は、保存のための前処理として、木製はにわ本体の洗浄と3次元計測を行いました。
保存前処理として、木製はにわの表面に付着した様々な異物を洗浄、清掃により取り除き、各種計測機器や撮影機材を用いて精密な形状計測、写真撮影などデータ収集を行いました。
この保存前処理については、昨年行ったふるさと納税型クラウドファンディングにより、全国の方々から集められた寄附金を使用させていただきました。
また、それに際しまして本市の文化財保護・活用の取り組みに際しても応援のコメントを多数いただきました。職員一同大いに励みになっています。ありがとうございます。

含浸作業に使用する特製プール​
含浸作業に使用するトレハロース
トレハロース含浸法による保存処理を行った木製品(峯ヶ塚古墳出土)​

前年度に引き続き、令和6年度は、保存のための本処理として、「トレハロース含浸による保存処理」を行っています。トレハロース含浸法は埋蔵文化財の保存処理としては定評のある手法ですが、対象物の大きさなどによっては、非常に時間がかかる作業であり、この木製はにわほどの大きさともなると、工程全体でかかる期間は約1年にもなります。
今回はこのトレハロース含浸による保存作業にかかる費用についてのご支援をお願いいたします。

【寄付金の使い道】​
トレハロース含浸による保存作業​

【実施手順】
・木製はにわ全体を沈められる大きさのプールを用意し、トレハロース濃度20%の水溶液に浸す。
・浸透圧により、木製はにわに含まれている水分がトレハロース水溶液と入れ替わる(含浸)。
・水溶液の温度、濃度を徐々に上げていく(濃度20%→70%、温度40℃→70℃)ことにより、含浸を促進させる。
・含浸が完了したら木製はにわを引き揚げ、乾燥させる。乾燥期間中は、内部のトレハロースが残っている水分と共に重力で偏らないように、一定期間ごとに裏返すなどの作業を行う。
・木の内部にまでしみこんだトレハロースは、水分が蒸発すると、強い結晶(ガラス化)となり内部が安定し、形状が保たれる。

※工期の関係からすでに作業を開始しており、令和7年3月の完了をめざしています。
※目標金額に達しなかった場合でも保存処理は行います。
※目標金額を上回った場合は、木製はにわの展示にかかる設備や施設改修のための費用に充てさせていただきます。

寄附者の皆様へ

羽曳野市生涯学習部文化財・世界遺産室からのメッセージ

出土品を展示する文化財展示室

木製はにわは、本市の遺跡から出土したものではありますが、文化財はすべて「国民共有の財産」であり、保存処理完了後は、多くの方々に出土した古墳とともに見ていただきたく、現在整備構想中の歴史資料館などでの展示を予定しています。
木製はにわの他にも、埋蔵文化財は、いま私たちが住んでいる土地の地下に埋もれているため、建物の新築や宅地の造成時における調査などで、皆さんのご協力が欠かせません。
どの自治体でも、このように出土した埋蔵文化財について、時間も費用もかけて保存・保護のための活動をしていますが、市域26.45㎢の40%以上が埋蔵文化財包蔵地(遺跡)となっている羽曳野市においては、特に費用面において厳しい現状があります。
担当者は日々調査や分析、報告などの作業を通して新たな埋蔵文化財を発見・保護し、調査の成果を公開することでまちの発展と文化財の保護・保全のバランスを整えています。ぜひとも皆様からの温かなご支援賜りますようお願いいたします。

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控除上限額内の2,000円を超える部分について、所得税や住民税の還付・控除が受けられます。

控除上限額かんたんシミュレーション

結果:-

  • 2025年04月09日 09:00

    ”木製はにわ” 特別展示を羽曳野市役所にて開催!

    木製はにわ(石見型木製品)の保存処理工程が完了しました。

    保存処理と併せて、他部分の破片の接合など修復のための作業も併せて行いました。この結果、木製はにわの現存長については、出土当時よりも約30cm 大きくなり、3.8mとなりました。

    羽曳野市に帰ってきた木製はにわについて、ただいま羽曳野市役所で展示をしています。

    みなさま、ぜひこの機会に日本最大級の木製はにわをご覧ください。

    【特別展示】
    場所:羽曳野市役所 羽曳野市誉田 4 丁目 1 番 1 号 本館 1 階コミュニティスクエア 日程:令和7年4月7日(月曜日)から4月 11 日(金曜日)まで 時間:午前9時から午後5時 30 分まで
    ※なお、特別展示の終了後は、羽曳野市文化財展示室にて一般展示を行います。
    【一般展示(令和 7 年 4 月 14 日より)】
    羽曳野市文化財展示室 羽曳野市役所南側 月曜日から金曜日
    午前 10 時から午後 4 時まで(土日祝休館)

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  • 2025年02月18日 09:00

    ”木製はにわ”保存処理の最新情報!

    木製はにわの「乾燥」工程が完了したので、次は表面に浮いている余分なトレハロースを除去する工程に入ります。

    乾燥が終わった木製はにわの表面には、含浸させたトレハロースがびっしり付着しています。
    これをすべて除去する必要があります。

    スチームクリーナーを使い、トレハロースに高温蒸気をあてて溶かします。糖分を溶かしているため、周囲にはほのかに甘い香りが立ち込めます。
    溶けたトレハロースをタオルやペーパータオルを使用してていねいに吸い取ります。木目の隙間もくまなく拭き取ります。

    この工程を、木製はにわのすべての面において行いますが、大きさから作業には二人でびっしり集中しても一週間ほどの時間を要するとのことです。

    この作業が終わったら次は、いくつかのパーツに分かれているもののうち、可能なものについてつなぎ合わせる作業(「接合作業」)を行い、保存作業は完了です。

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  • 2025年01月27日 18:23

    【目標額を大幅に超える達成!!】皆様からのご支援心より感謝申し上げます。

    木製はにわにかかるクラウドファンディングは、皆様からのおかげをもちまして、目標額を大幅に超えるご寄附をいただき募集期間が終了となりました。本当にありがとうございました。

    また同時に多くの応援もいただき、職員一同、木製はにわの保存処理について、改めて大きな責任を感じると同時に、「全国のみなさまといっしょにこの国の文化財を護っていく」との意識がさらに高まりました。
    現在木製はにわは、ゆっくりと乾燥を行いながら表面に浮いてくるトレハロースの結晶を丁寧に取り除く作業を進めているところで、この作業はもう少し時間がかかる予定です。
    経過などについては、本市のウェブサイトやSNSを通じて随時発信いたします。ひきつづきご支援よろしくお願いします。

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  • 2024年12月23日 16:50

    【目標金額達成しました!】羽曳野市からみなさまへのお礼のメッセージ

    本市より発掘された“木製はにわ”(石見型木製品)の保存処理にかかるクラウドファンディングは、おかげさまで前回に引き続き、今回も目標額を達成できました。
    全国からの本当に多くのご支援、誠にありがとうございます。

    現在、“木製はにわ”は、含浸させたトレハロースを組織内で安定させる作業に入っております。

    含浸作業が終わった“木製はにわ”は、非常に柔らかく、慎重な取り扱いが求められますが、同じ姿勢で放っておくと組織内に染み込んだトレハロースが重力で下に集まってしまい、強度にばらつきが出てしまいます。
    これを防ぐために一日に5~6回、“木製はにわ”をゆっくり冷やしながら上下を入れ替えたり、回転させたりする作業が必要になりますが、“木製はにわ”には一部非常に薄い部分があり、この作業に際してかなり繊細な取り扱いが求められます。

    また、“木製はにわ”の表面には余分なトレハロースがびっしり付着していますが、これらをすべて取り除く作業も必要です。
    当然これらの作業はすべて手作業によるものです。

    “木製はにわ”の姿勢の入れ替えと、表面の清掃作業は、今後およそ2か月にわたって行う予定です。
    作業の様子は引き続きこのホームページで報告させていただきます。

    なお、ご寄附の募集は引き続き令和7年1月25日まで行っております。
    ここからのご寄附については、“木製はにわ”の展示にかかる設備や施設改修のための費用に充てさせていただきたい、と考えております。

    今後とも市町村の文化財保護活動にご支援賜りますようお願い申し上げます。

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  • 2024年12月17日 11:47

    【寄付進捗70%突破!!】“木製はにわ”トレハロース含浸作業の進捗状況!

    先日、“木製はにわ”の保存処理を行っている施設へ行ってきました。

    長い期間トレハロース水溶液に浸されていた“木製はにわ”は、十分にトレハロースがしみ込んだため、水槽から引き上げられました。

    “木製はにわ”の表面や周辺に見られる、白いつぶは、水に溶けていたトレハロースが結晶になったものです。

    これから数か月をかけて、“木製はにわ”を乾燥させ、トレハロースを強い結晶にする作業を行います。

    引き続き、皆様の応援をよろしくお願いいたします。

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大阪府羽曳野市

羽曳野市は、大阪府の南東部にあり、都心部から電車で30分と交通の便がよいことから、都市部のベッドタウンとして栄えてきました。
農産物の栽培に適した風土と気候で、夏の味覚「ぶどう」や、関西地区では最も多い生産量を誇る「いちじく」が特産品として有名です。
歴史的な文献「日本書紀」に当時のまちのことが書かれているほど古い歴史があり、『羽曳野市』の名前も、ヤマトタケルノミコトが白鳥に姿を変え、本市にある野山から空に向かって羽を曳くように飛んで行った、との逸話から生まれています。