笠岡市が誇る天然記念物を子どもたちに知ってほしい!
カテゴリー:自然・環境
寄付金額 900,000円
目標金額:2,000,000円
- 達成率
- 45%
- 支援人数
- 24人
- 終了まで
- 受付終了
岡山県笠岡市(おかやまけん かさおかし)
寄付募集期間:2018年10月1日~2018年12月31日(92日間)
岡山県笠岡市
笠岡市には天然記念物「カブトガニ繁殖地」があり、条例により潮干狩りなどの干潟を荒らす行為が禁止されています。
干潟の保全のために当館では保護監視員による声掛けを行っていますが、そのことを知らずに海岸に出向く人々が後を断ちません。
繁殖地の保護のためには、これまで以上に保護啓発活動に取り組んでいく必要があります。
そこでDVDを作成し、岡山県下や近隣の市町村に周知したいと考えました。このDVDは、子どもたちを対象にした教材として希望する学校に無料配布し、授業に取り入れていただくことを目的とします。
子どもたちに、今後の保護活動に積極的に参加してもらい、自然環境保護について学んでほしいと思います。
伝えたい!なぜカブトガニを保護するのか。
歴史を伝え、自然の尊さを考える
動画:実施中!カブトガニを守るプロジェクト
笠岡市には、「生きている化石」と呼ばれる、約2億年前から姿を変えずに生きてきたカブトガニが生息しています。
1928年に生江浜(おえはま)という一部の海岸が、「カブトガニ繁殖地」として天然記念物に指定されていた笠岡市には、かつて多くのカブトガニがいました。しかし、1969年に笠岡湾干拓が着工。これにより海流が変化し、海に棲む生物の環境は大きく変わりました。その結果、水質の悪化とともに多くのカブトガニがいなくなりました。
エラが真っ黒になり死亡するものも多く、産卵してもその卵まで黒くなり、ふ化することはありませんでした。かつての生息域を奪われ、生きていくことができなくなったカブトガニの個体数は急激に減っていきました。
大昔からこの地球で繁栄してきたカブトガニ。そんなカブトガニが棲めなくなるということは他の生き物も棲めなくなるということです。
つまり、カブトガニの数は海の豊かさのバロメーターと考えられます。
■「カブトガニ繁殖地」として天然記念物に追加指定
しかし、それでもまだ、カブトガニの生育に適した環境が一部残っていました。笠岡から絶滅しかけたカブトガニの保護と回復のため、1971年に現在の神島(こうのしま)水道が「カブトガニ繁殖地」として天然記念物に追加指定されました。
■カブトガニの人工飼育と放流
その後、1975年からカブトガニ保護センター(現在のカブトガニ博物館)で、カブトガニの人工飼育と放流を重ねてきました。そして、今から約10年前から徐々にカブトガニの姿が笠岡の干潟で確認できるようになりました。現在、調査をすれば自然界でカブトガニを見られる環境は、以上のような経緯で「天然記念物」として守られてきたからなのです。
カブトガニの放流を行うには、卵を産ませ、ふ化させ、放流できる大きさになるまで飼育する必要があります。
カブトガニの放流のための保護活動も、本プロジェクトの一部としています。
当館では、カブトガニがいる笠岡の海を知ってもらうために、地元の人々や周辺の中学生などとともに毎年、地域一体となったカブトガニ保護啓発運動を行っています。
また、現地に出向き、入浜者に直接説明する保護監視員による声掛けを年間を通して行っています。
しかし、現在でも潮干狩りなどが禁止されているその地へ足を踏み入れる人々が後を断ちません。
こうした歴史と現状を子どもたちに伝え、また、自然の尊さを考える機会として教材をDVDを作成したいと思います。
自然と天然記念物を学ぼう!
カブトガニを絶滅の危機から救うために
希少な生き物であるカブトガニを守るため、平成15年7月にカブトガニ保護条例を制定いたしました。
そして、カブトガニを飼育・放流し、カブトガニの保護活動を続けています。
なぜ笠岡の海が「カブトガニ繁殖地」が天然記念物として指定されているのかをその歴史から紐解き、そもそも『天然記念物』とは何なのか?カブトガニとはどんな生き物なのか?干潟とは何なのか?という内容で、カブトガニをとおして『自然と天然記念物について学べる』DVDを作成したいと考えています。扱う内容の難しさから、小学校高学年~中学生を対象に構成する予定です。
また、このDVDは、県内外周辺の市町村を中心に希望される学校へ無料配布したいと思います。身近な地域を学習する機会とともに、貴重な『天然記念物』が身近に存在していることを知る良い学習機会になると考えます。さらに、当館が実施するイベントや出前講座などでの活用もでき、より広範囲に笠岡市が誇る天然記念物「カブトガニ繁殖地」を周知できることと思います。もちろん、このプロジェクトにご賛同いただいた方にもDVDを贈呈いたします。さらに、1万円以上のご寄附でご賛同いただいた方の名前はエンドロールにクレジット表記させていただきます。
環境保護意識の高い地域に
意識の共有化で歩むべき道を示す
今回作成するDVDで、笠岡市内はもとより、周辺の市町でも活用していただくことで、広範囲に意識の共有化が期待できます。
また、次世代を担う子どもたちを中心に学習してもらうことで、これから先のカブトガニの生育環境を悪化させない意識を地域に根付かせる試みでもあります。
さらに、このプロジェクトをきっかけにして、環境保護への関心も深まります。
また、笠岡市内の小・中学校、高校では、当館で産卵・孵化させたカブトガニの幼生を飼育している学校があります。
これは、笠岡市ならではの命を学べる教育です。さらに、近年重要視されている「地域学」を笠岡市の取り組んでいる環境保全の観点から、子どもたちに分かりやすい切り口で学んでもらいます。
将来は「地域の意識の改善」により、みんなが同じ方向を向いて、カブトガニをはじめとする環境保護に取り組んで行ける地域を目指します。
事業に携わる方の思い
笠岡市立カブトガニ博物館 館長 惣路 紀通
■古代の動物が息づく街
カブトガニ博物館には、カブトガニだけではなく実物大の恐竜がたたずむ「恐竜公園」があります。ここではカブトガニの生きてきた時代を分かりやすく説明するために、カブトガニと同じ時代を生きた恐竜たちを展示しています。学術監修を受けて作られたリアルな恐竜たちを御覧ください。
私は、小学校から高校まで笠岡市で育ちました。
当時の笠岡の海には多くのカブトガニが生息しており、カブトガニの脱皮殻を集めて遊んだことを覚えています。
しかし、残念なことに笠岡市は干拓事業によって、カブトガニの棲む海を干陸化してしまいました。
これによってカブトガニは絶滅に近い状態まで減少しました。
笠岡市は減少したカブトガニを普及すべく、水質の浄化を図るとともにカブトガニの増殖事業に取り組んでいます。
近年、やっと笠岡でカブトガニの繁殖が見られるようになりました。しかし残念なことに干潟を荒らす潮干狩りの行為が頻繁に行われるようになりました。
私は、貴重なカブトガニを後世に残すために、カブトガニの様々な映像を撮影し、保護啓発や教材として活用できるものを作成したいと思います。
これによって多くの方々に周知していただき、カブトガニという動物を次の世代へと受け継ぎたいと考えます。
私たちは、これらの貴重な資料をカブトガニを含めて次世代に受け継いでいきたいと考えています。
どうか皆様のご協力を賜り、これら貴重な財産を未来に残す努力にご協力賜れば幸いです。
笠岡市立カブトガニ博物館 主任学芸員 森信 敏
■カブトガニを過去の生きものにしたくない!
笠岡といえば、「カブトガニ」とお答えいただけることは非常にありがたく、また光栄なことだと思います。
しかし私は、笠岡にたくさんカブトガニが生息していた、古き良き時代を知りません。
様々な方々から昔話を聞く度にとてもうらやましく感じてきました。
博物館に勤務するようになって20何年。
やっと、海に行けば、わずかではありますが、カブトガニが見れるようになりました。
この状況になるまでたくさんの方々の援助とご協力がありました。
これからも保護活動を続けていかなくてはいけないことだと思います。
私たちが取り組んでいる保護活動を笠岡市内外の若い世代に伝えていくことは、カブトガニという希少な生物を守っていくということだけにとどまらず、すべての生き物に対する保護意識につながるモデルになるのではないかと思います。
笠岡市立神内小学校
■ふるさとの「すてき」カブトガニを守る
神内小学校では、体験を通してふるさとについて学び、ふるさとを愛する心を育むための学習として、アマモの繁殖、排水の浄化、カブトガニの保護などを、地域の方々に教えていただくとともに、海岸クリーン作戦にも取り組んでいます。
特に、カブトガニの繁殖地が学区内にあり、私たちがカブトガニのことを知り、カブトガニを守ることは、私たちのふるさとを守ることにつながります。
カブトガニの不思議さとふるさとの環境を守るためにも、ぜひ、多くの子どもたちにカブトガニとカブトガニが生きていける環境について、学んでほしいと思います。
そのための資料等は、現在ではやや難しいものが多く、また、現地での学習が難しいため、映像を使ったわかりやすい教材があれば、より理解が深まると思います。
岡山県立笠岡高等学校 千鳥ラボ カブトガニ研究班
■地域と連携した保護活動 ~笠岡高校が果たす役割~
本校では、「千鳥ラボ ~教科書から飛びだそう~」という科学的探究活動を行っています。
これは、生徒自身が主体的に科学的研究課題を設定し、観察や実験を通じて課題の解決に取り組む活動です。
そうした活動の中で、「生きた化石」と呼ばれ、笠岡地域が国内の代表的な生息地であるカブトガニの生態に興味を持ち、研究することにしました。
カブトガニ博物館のご厚意により、採卵体験や幼生の飼育などを経験させていただき、多くのことを学ぶことができましたが、カブトガニが絶滅の危機に瀕しているという厳しい現状があることを知り、笠岡の地で学んでいる私たちにはカブトガニを保護するという使命があるのではないかと感じるようになりました。
身勝手な行動でカブトガニを絶滅の危機に追い込んだのは人間です。
けれども、カブトガニを保護し、絶滅を阻止できるのも人間です。そうした意識を持ちながら、活動を進めていくと、カブトガニが生息しやすい環境を整えることは人間が安心して生活できる環境を整えることにつながるのだと気づきました。
「カブトガニの保護」は「自然環境指標の設定」となり、「豊かな海の維持=豊かな生活の維持=明るい未来の構築」となるのです。
このことを多くの方々に理解していただけるように、カブトガニの保護啓発活動を行うことが大切であると考えました。
カブトガニと人間が安全に共存できる環境づくりを目標に、これからもカブトガニ博物館のご指導をいただきながら地域社会に協力していきます。
また、同じように研究、保護活動を行っている他県の学校や団体とも情報を交換しながら連携して活動します。
生徒一人一人が地域に貢献するという自覚を持ち、笠岡高校生としての役割を果たしていきます。
寄附者の方へ
笠岡市からのメッセージ
カブトガニと天然記念物のDVD作成は、近年重要視されている「地域学」を笠岡市の取り組んでいる環境保全の観点から、子どもたちに分かりやすい切り口で学んでほしいと願い、考案したものです。
環境を悪化させ、笠岡のカブトガニを絶滅寸前まで追い込んだのは人間ですが、その環境を改善してカブトガニにとって棲みよい場を取り戻すことができるのも人間だと思います。
次世代を担う子どもたちとともに、天然記念物「カブトガニ繁殖地」と希少な生物であるカブトガニを守ることを目的としています。
本プロジェクトにご賛同いただける方をお待ちしております。
お礼の品一覧
-
【GCF-01】カブトガニ博物館セレクトボックス
10,000円
- 常温
笠岡市立カブトガニ博物館で販売している幼生の脱皮殻をはじめとしたカブトガニグッズです。
-
【GCF-02】かぶとがにまんじゅう(6個入)
10,000円
- 常温
かぶとがにの形をしたまんじゅうです。餡はカブトガニの血液が空気に触れると青緑色に変色する事から、抹茶餡にしています。笠岡ブランド認定品です。
-
【GCF-03】オードブルスペシャルハムセット
10,000円
- 蔵
きめ細やかでしっとりとした舌触りとジューシーな旨みの“ロースハム”。コクのある深い味わいと、ほど良い脂の絶妙なバランスが特徴の“肩ロースハム”。スライスした玉ネギにハム用(人参)ドレッシングをかけ、それぞれのハムでくるんでお召し上がりください。有名レストランの本格的オードブルがお手軽に出来上がります。 ※賞味期限2週間
-
【GCF-04】うねめもみじたまご
10,000円
- 常温
黄身の濃厚さがたまらないFFCパイロゲンを使用し、鶏のエサや水にこだわった濃厚な黄身が自慢の卵。 ●農林水産大臣賞受賞
-
【GCF-06】瀬戸の姫(焼肉用)
20,000円
- 蔵
肥育にこだわる自慢の牛肉。笠岡湾干拓地内の牧場で肥育させ肥育期間が最低28か月の良質の牛肉から作られた精肉。
現在進捗情報はありません。
岡山県笠岡市
大小約30の島々からなる風光明媚な笠岡諸島を有しており、夏には海水浴客でにぎわいます。広大な笠岡湾干拓地にある道の駅「笠岡ベイファーム」では、年間85万人の観光客が訪れ、四季折々の花を楽しんでいただいています。また、世界でひとつしかないカブトガニ博物館では、カブトガニに関する展示はもちろん、その研究も行っています。
コメント投稿をありがとうございます!
あなたのその想いが
プロジェクトを動かしています。
投稿は順次、進捗情報ページへ反映されます。
反映まで数日かかることがあります。